1. TOP
  2. マンション騒音の原因は○○と○○【購入時に確認できる事】

マンション騒音の原因は○○と○○【購入時に確認できる事】

 2016/06/28 マンション 建物検査 購入時の知識
この記事は約 4 分で読めます。
マンションの騒音

マンションにお住まいになるには、やはり騒音の問題が切っても切れないことだと思います。

音の問題と言っても上下階や隣の音と外からの騒音に分かれます。

ここで、マンションにおける紛争処理の争点となった不具合事象の内訳の統計を見てみましょう。

 

マンションの不具合事象の統計

1位 隣戸騒音(22.7%)
2位 伝播音(18.2%)
3位 設備瑕疵(13.6%)
4位 外部騒音(9.1%)
5位 建築瑕疵(9.1%)
6位 内装瑕疵(9.1%)
7位 室内空気濃度(4.5%)
8位 カビ(4.5%)
9位 振動(4.5%)
10位 設備メンテナンス(4.5%)

「音・振動」に関する不具合が多いことに気がつきます。その合計は全体の54.5%を占めており、戸建住宅の「音・振動」の合計が16.3%、施工精度、設備不良といった建築瑕疵を主な不具合事象としているのに比べ性質を異にしています。

騒音の原因

音とひとくくりにしても、外部騒音、給排水騒音、床衝撃音、生活音など音源や原因も様々です。加えて問題を複雑化しているのは人の感じ方にも差があることです。

建物仕様の同じマンションでも、音源・原因・居住者によって全く違った結果になるのです。

遮音性能を確認

床スラブコンクリートの厚さ、戸境壁コンクリートの厚さは遮音性に大きく影響します。また、床の構造が二重構造か床材の直貼りかどうか、戸境壁は二重構造かクロスの直貼りか。音の問題は入居後の生活が快適になるかそうでないかを分ける重要なポイントとなるでしょう。

床の構造

床・天井の構造は部屋の中だけを見てもなかなか判断しづらいのですが、直貼り(じかばり)と二重床・二重天井の構造があります。

床の構造

分譲マンションでは、2000年頃からはスラブ厚さは200mm以上、現在では200mm~250mmが主流で、床・天井共に二重構造となっているマンションが圧倒的に多いです。

床の遮音等級

軽量床衝撃音に対する遮音性の尺度と生活実感の例

床の遮音性能

LLとはLevel Light-Weightという意味で軽量物を床に落とした際の音の伝達量を示しています。
LLにつづく数字が少ないと性能は高くなります。

 

重量床衝撃音に対する遮音性の尺度と生活実感の例

床の遮音性能

LHとはLevel Heavy-Weightとういう意味で子どもが飛び跳ねたりする際の鈍くて低い音の重量衝撃音に対する遮音性能です。LHにつづく数字が少ないと性能は高くなります。

戸境壁の構造

戸境壁(こざかいかべ・へき)の構造も床と同様に直貼りと二重構造があります。

床の構造と違い、戸境壁は二重構造より直貼りの方が音が伝わりにくいとされています。二重構造の場合、コンクリート躯体と下地石膏ボードとの間の空間で音が共鳴し、「太鼓現象」といわれる音を増幅させてしまう現象があります。現在ではコンクリートの厚さを上げてクロス直貼り仕上げとする工法が主流です。

壁を叩くと軽い音か鈍い音かで判断できますが、コンクリートの厚さなどは設計図書を確認しないと判断できません。

壁構造

 

戸境壁の遮音性能

壁の遮音性能

D値は実際の建築物の2室間の遮音性能(2室間の空気音遮断性能)を表わします。住宅性能評価を取得した建物の内、選択項目である透過損失等級を取得している建物の場合に計測されています。

 

外からの騒音を防ぐにはサッシ

サッシの遮音性能

サッシの遮音性能

サッシュの遮音等級であるT値は500Hz以上の遮音性能を示します。等級無しからT1~T4まであります。

T4は二重サッシュのみ可能です。性能評価基準ではT1以上は等級2で表記されます。

 

マンション騒音の紛争期間

音の問題の難しさは裁判期間の長期化にも表れています。3年以上を要するケースが全体の50%以上にのぼるのです。(1年未満5%、1年23%、2年17%)

結果が出るまでの間、気になっている音を我慢しながら生活を続けなくてはいけないことは、お金には代えられない大きなストレスとなります。

マンション購入時には床や壁の構造、サッシの遮音等級も確認することが大切なのです。

 

参考不動産調査のプロが解説する中古マンション購入の注意点【保存版】

参考一級建築士などのプロが内覧会に同行します!

 

ライター紹介 ライター一覧

一級建築士 林 郁生

一級建築士 林 郁生

消費者のための第三者チェック機関、建築コンサルタント会社 ホームドクター株式会社 取締役
一級建築士、JSHI公認ホームインスペクター
マンション大規模修繕コンサルタントとして工事費削減、品質チェックの実績多数
建物検査インスペクションでは、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会理事、検査マニュアル作成委員長を歴任

関連記事

  • マンション管理組合の強い味方となるか?【マンション管理士の業務とは?】

  • マンションの現状【マンション総合調査結果】

  • 築10年を超える戸建て住宅は耐震診断が必要!地震が来てからでは遅すぎる

  • シロアリ被害にあわないための知っておくべき対策

  • 管理規約の変更【ペット飼育禁止は有効か?】

  • 施工検査はどんなことをする?【基礎配筋検査編】